今日は午前中用事があり外出しましたが、予め待ち時間が長い事が分かっていたので、ちょうど図書館で予約していた本が来たのでそれを読んでいました。
おなじみの一番わかるシリーズw
本当に基礎の基礎、という感じでしたが、医療機器といえば、MRI、CT、エコー等にそのイメージを支配されていたので、体温計や救急ばんそうこう等も医療機器のカテゴリーと知り、納得しつつもその幅広さに少し意外性を感じました。
しかし、体脂肪計は医療機器ではない(健康器具)とあり、医療機器かそうでないかは、「効能をうたえる」か「効能をうたえないか」という事らしいです。
へぇ~
まだ途中までしか読んでいませんが、今日初めて知ったのが、妊娠検査薬の仕組みです。
尿で妊娠が分かるのですが、それを疑問に思った事はありませんでした。
今日初めてその仕組みが分かり、面白いな、と思いました。
妊娠検査薬は、hCG(human Chorionic Gonadotropin: ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)という名前のホルモンを検出しています。
hCGとはαとβの2つのサブユニットからなる糖蛋白質ホルモンです。
このホルモンは、受精卵が着床して直ぐに妊娠絨毛の栄養細胞で産生され、黄体を刺激しプロゲステロンというホルモンの産生を促し、妊娠6~8週までの妊娠維持に促進的に働きます。
通常、妊娠中にのみ著しく産生されるため、尿中のhCGを検出する事で妊娠を早く知る事が出来ます。
現在、市販されている妊娠検査薬の測定原理には、イムノクロマト法という抗原抗体反応を利用した方法が用いられているそうです。
つまり、原理としては抗原抗体反応の可視化による尿中hCGの有無で妊娠を判定しているという事です。
まず、妊娠検査薬の構造は①採尿部(サンプルパッド)②テストライン(判定ライン)③コントロールラインの3つに分けられています。
検査の判定方法は
①サンプルパッドに尿をたらすと、尿は、赤い色素を付けてメンブレン(ろ紙)に染み込ませてある抗体A(標識抗体)を溶解しながらメンブレンを流れ、尿中hCGが標識抗体とコンジュゲートパッド上で結合する。
②抗体Aと結合した尿中hCGを可視化するためにテストライン(判定ライン)となるところには、尿中hCGと結合できる抗体Bが固相化されており、ライン状固定された捕捉抗体と結合して“標識抗体-抗原-捕捉抗体”の複合体を形成し、尿中hCGがトラップされる。
このとき、標識抗体の赤い色素が集まることで、目視でも判定可能なように赤色のラインが見える。
③コントロールラインには、hCGが固相化されており、尿中hCGと結合していない抗体Aが結合するので、テストライン同様に赤色のラインが発現する。
したがって、妊娠している場合(尿中にhCGが有り)は、テストラインとコントロールラインでの2本のラインが発現します。
尿中にhCGが存在しない場合は、コントロールラインのみ1本ラインが発現します。
ホルモンと抗体が結合することにより妊娠を判別していると初めて知りました。
どうして妊娠していなくてもラインが出るのか、紛らわしいのに、と不思議に思っていましたが、確かにこの仕組みだとそうならざるを得ないので理解できました。
化学は生活に密着していて面白いですね。
只今二次電池を学習していますが、今後特許翻訳者としては、このような医療機器、バイオメディカル、そしてライフサイエンスという分野の学習もしていかなくてはならないので、少しづつ時間を見て取り組んでいきたいと思います。
ただ、現状としては二次電池の類似特許を学習中なので、今週中にはそのTrados作業を終える事と、自力翻訳をする予定で特許を1件準備しているのでそちらを終えてから学習もシフトしていこうと思います。