今日、PTA関連の集まりがあり、久々に会ったママ友と話をしていました。
彼女は看護師さんで、コロナのこの時代、やはり大病院での仕事は正直怖い、という話をしていました。
その際、彼女が言ったのが、「私のマスク、光触媒マスクなの。」という一言。
え、そんなマスクあるの?と聞くと、彼女の職場ではみんな使っている、との事でした。
光触媒、と言えば、岡野の化学で学習した際、トイレも光触媒のコーティングがされているものがあるという話を聞き、非常に興味を持った覚えがあります。
抗菌・防臭効果があり、汚れも付きにくい、という優れものでした。
掃除が楽でいいなあ、と思った覚えがありますw
その後、コロナが流行しだした後に、酸化チタンで光触媒コーティングをした携帯の液晶フィルムのサブスクリプションの記事を見た事があったのを思い出しました。
触媒とは
触媒とは自らは変化しないけれど、他者の化学反応を早く進めるための手助けをするもの、の事を言います。
また、自らは反応しない為、減少していかないという特徴もあります。
つまり繰り返し使用ができる、という事ですね。
この触媒反応のグラフを見て、おじいさんとおばあさんが一生懸命山を越える話を思い出すレバレッジ生は私だけではないはずですw
いつもこのグラフを見る度切なくなりますw
このグラフで大切なのは、おじいさんとおばあさんの例で行くと、本来であれば青い線の高い山を登って下って行かないといけないけれど、触媒の助けがある場合は山が低くなり、赤い点線の部分を進めばよくなるので、随分楽になりますよ、という話でした。
つまり反応の進行を助ける訳です。(おじいさんとおばあさんは楽に山を越えられるw)
触媒の主な工業的用途としては
* 自動車・バイク等の排ガス浄化装置
* エアコン・空気清浄機等のフィルター
* 薬品等の製造
* 石油の精製
等、多岐に渡っています。
酸化チタンは優秀な光触媒
酸化チタンは光触媒として非常に優れた効果を発揮するためよく使われる物質の一つです。
なぜよく使われるのかというと、
* 光の反射率が非常に高い
* 安全
* 安価
だからです。
酸化チタンは、一般的に白い粉のため非常に光の反射率が高いです。
その為、街中のガードレールや白色ペンキ等、製品をより白くする為にも使われているようです。
それ以外にも、石鹸や歯磨き粉、錠剤等にも使われる安全な工業材料です。
日焼け止め等の化粧品などにも使用されていますよね。
一説によると、国民一人当たり年間2kgの酸化チタンを消費するとか。
ガムやホワイトチョコレートのようなお菓子等の食品にも使用されているので、知らず知らず消費しているのかもしれません。
光触媒(酸化チタン)の反応メカニズム
酸化チタンは紫外線が当たると「分解力」と「親水化」の作用を発揮します。
分解力・親水化
光触媒である酸化チタンに紫外線が当たる事により、酸化チタンの表面から電子が発生します。
飛び出した電子は空気中にある酸素と結びつき「O2-」(スーパーオキサイドアニオン)を生成します。
この時、電子が抜け出た穴は正孔(ホール)と呼ばれ、プラスの電荷を帯びています。
正孔は強い酸化力を持っているため、空気中の水分(H2O)から電子を奪い元に戻ります。
一方、電子を奪われた水分は非常に不安定な状態の「・OH」(ヒドロキシラジカル)となります。
酸化チタンの表面上に「スーパーオキサイドアニオンラジカル」と「水酸化物ラジカル」という2種類の活性酵素が発生しました。
この活性酵素が抗菌作用があったり、汚れを分解したり、消臭効果を発揮したりします。
ですから、今日ママ友がしていた「光触媒マスク」も、マスクの表面に酸化チタンが塗布もしくは浸漬してあり、紫外線に当たる事で触媒として働いた酸化チタンにより、抗菌等の効果が発生している、という事だと思われます。
ちょっと、いいな、と思ってしまいましたw
効果の程は分かりませんが、今度ドラッグストア等で見かけたら購入してみたいと思います。
今日は、光触媒の復習でした!